京都を訪れたとき、遠くに見えるあの塔が気になったことはありませんか。新幹線の車窓から、あるいは祇園の石畳の路地の向こうに、どこか懐かしいような佇まいで空に向かってそびえる五重塔。「あの塔はなんだろう」「どこにあるんだろう」と思いながら、結局どこへ行けばいいか分からず、足を止めないまま終わってしまった方も多いのではないでしょうか。
京都には複数の五重塔が存在しますが、それぞれ高さも歴史も雰囲気もまったく異なります。同じ「五重塔」という名前でも、日本一の高さを誇るものから、祇園の街並みに溶け込む下町的な存在まで、その個性は実に多彩です。
京都生まれ・京都育ちのわたしも、子どもの頃から何度も訪れてきた場所ばかり。地元にいると「いつでも行ける」と思いがちですが、改めて巡ってみると、毎回新しい発見があります。
この記事では、京都を代表する4つの五重塔の特徴・見どころから、拝観料やアクセスなどの実用情報、さらに1日で4か所を巡るルートまでを丁寧にご紹介します。初めて京都を訪れる方にも、リピーターの方にも、「次はここへ行ってみよう」と思っていただけるような内容をお届けします。
京都の五重塔を巡るなら必見!おすすめ4選と完全ガイド
京都を代表する五重塔として、ぜひ知っておいていただきたいのが以下の4か所です。国宝・世界遺産・祇園のシンボルと、それぞれに異なる魅力を持っています。
- 東寺(教王護国寺)の五重塔:木造建築として日本一の高さを誇る国宝
- 醍醐寺の五重塔:京都最古の五重塔で、空海の肖像が安置される
- 法観寺(八坂の塔)の五重塔:祇園・東山の街並みに溶け込む小さなシンボル
- 仁和寺の五重塔:世界遺産の境内に佇む、均整の取れた美しい塔
この4か所はいずれも公共交通機関でアクセスできるため、車がなくても安心して巡れます。それぞれの特徴を把握した上で計画を立てると、より充実した観光になるでしょう。
京都の五重塔とは?基本知識をおさえよう
五重塔の歴史と意味
五重塔とは、仏教の建築物の一種で、もともとはインドの「ストゥーパ(仏塔)」が中国・朝鮮半島を経て日本に伝わったものです。内部には仏舎利(お釈迦様の骨)が納められており、「仏塔」としての信仰的な役割を持っています。
「五重」とは5層の屋根を重ねた構造を指し、それぞれの層が地・水・火・風・空という仏教における「五大」を表すとされています。単なる建物ではなく、宇宙の構造を建築として表現したものとも言われており、見上げると少し気持ちが引き締まるような感覚があります。
日本には古代から五重塔が建てられてきましたが、その多くは火災や戦火で失われ、現存するものはかなり限られています。京都に残る五重塔は、長い歴史の中で奇跡的に守られてきた貴重な存在といえます。
京都に五重塔はいくつある?
京都市内および周辺エリアには、現存する五重塔がいくつか確認されています。主なものとして知られているのは、東寺・醍醐寺・法観寺(八坂の塔)・仁和寺の4か所で、これらが「京都四大五重塔」とも呼ばれることがあります。
この4か所はいずれも観光スポットとして公開されており、拝観料を支払えば境内から塔の姿を楽しめます。ただし、内部に入って上の階から景色を楽しめるのは法観寺のみで、他の3か所は外観の鑑賞が基本です。
このことを事前に知らずに「展望スポットとして楽しもう」と期待していくと、少し拍子抜けしてしまうかもしれません。法観寺の内部公開については後ほど詳しく触れますが、期間が限られているため、訪問前に確認しておくことをおすすめします。
四大五重塔とは何か
「四大五重塔」という呼び名は観光的に使われることが多い表現ですが、公式に決まった定義があるわけではありません。実際のところ、「京都四大五重塔」として紹介されるのは東寺・醍醐寺・法観寺・仁和寺の4か所がほとんどで、歴史的な価値・規模・知名度の観点からこの4か所が選ばれることが多いようです。
それぞれが国宝または重要文化財に指定されており、単なる観光スポットとしてだけでなく、日本の建築遺産としての価値も非常に高いものがあります。地元の人間として改めて思うのは、これだけの文化財が1つの都市に集中しているのは、世界的に見ても珍しいことだということです。
各五重塔の高さ・建立年・指定区分を比較
京都の4つの五重塔を比較すると、それぞれの個性がよく分かります。
| 名称 | 高さ | 創建年 | 現在の塔の建立年 | 指定区分 |
|---|---|---|---|---|
| 東寺(教王護国寺) | 約54.8m | 796年(寺院創建) | 1644年(5代目) | 国宝・世界遺産 |
| 醍醐寺 | 約38m | 醍醐天皇御願による | 951年 | 国宝・世界遺産 |
| 法観寺(八坂の塔) | 約46m | 592年(伝) | 1440年 | 重要文化財 |
| 仁和寺 | 約36m | 888年(寺院創建) | 1644年頃 | 重要文化財・世界遺産 |
この表を見て最初に気づくのは、東寺の圧倒的な高さです。約54.8メートルという数字は、木造建築の五重塔としては日本一の高さにあたります。実際に目の前に立つと、首が痛くなるほど見上げてしまうくらいの迫力があります。
一方、醍醐寺の五重塔は高さこそ控えめですが、現在の塔が建てられた951年という年代に注目してください。これは京都の五重塔の中で最も古く、平安時代の建築がそのままの形で残っているということです。約1,000年以上の歳月を経てなお現役であることは、想像するだけで感慨深いものがあります。
法観寺の塔は高さ約46メートルと、東寺に次ぐ規模を持ちながら、祇園の狭い路地に囲まれて建っているため、近くで見ると想像以上の大きさに驚く人が多いです。観光ガイドの写真で見るよりも、実際に街中から見上げるほうが断然印象的なので、ぜひ足を止めて真下から眺めてみてください。
京都の五重塔【4選】それぞれの特徴と見どころ
東寺(教王護国寺)の五重塔|木造建築で日本一の高さを誇る国宝
東寺は京都駅から歩いて約15分という立地にあり、新幹線のホームからも見えることで知られる、京都の玄関口ともいえる存在です。正式名称は「教王護国寺」ですが、地元では「東寺さん」と親しみを込めて呼ばれることが多いです。
五重塔の高さは約54.8メートルで、木造建築としては日本一の高さを誇ります。現在の塔は江戸時代の1644年に徳川家光の寄進によって建てられたもので、これが5代目にあたります。過去に4度も雷や火災で焼失しながら、そのたびに再建されてきた歴史があります。
見どころは何といっても、その圧倒的な存在感です。境内の広い空の下に聳え立つ姿は、どの角度から見ても絵になります。特に春の桜シーズンは、境内の染井吉野と五重塔が重なる光景が美しく、国内外の多くの観光客が訪れます。
境内には国宝・重要文化財に指定された仏像が数多く収められており、五重塔だけでなく、講堂や金堂に安置された立体曼荼羅も必見です。特に立体曼荼羅は21体の仏像が一堂に会しており、その迫力は他では見られない圧巻の光景です。
醍醐寺の五重塔|京都最古の五重塔、空海の肖像も安置
醍醐寺は京都市伏見区に位置し、市内中心部からは少し距離がありますが、世界遺産にも登録された見ごたえのある寺院です。境内は非常に広く、「下醍醐」と「上醍醐」の2つのエリアに分かれています。五重塔があるのは下醍醐エリアで、三宝院の奥に進んでいくと姿が現れます。
醍醐寺の五重塔は951年に建立されており、京都府内に現存する建築物の中でも最古の木造建造物です。外観は凛としていて、落ち着いた色合いの中にも力強さがあります。1,000年以上前の建築が現役で存在していることの重みを、ぜひ現地で感じていただきたいです。
特筆すべき点として、初層内部(1層目)に空海(弘法大師)と真言八祖の肖像が安置されていると伝えられています。内部は通常非公開ですが、その存在を知った上で塔を眺めると、また違った感慨があります。
春の桜シーズン(4月上旬)には醍醐の花見として大変にぎわい、桜と五重塔の組み合わせが絶景として知られています。豊臣秀吉が催した「醍醐の花見」の舞台としても有名で、歴史好きの方にはたまらないスポットです。
法観寺(八坂の塔)の五重塔|祇園の街並みに映えるシンボル
法観寺の五重塔、通称「八坂の塔」は、東山・祇園エリアを歩いていると必ずどこかから目に入ってくる存在です。高さ約46メートルの塔が、石畳の坂道と古い町家の間にぬっと現れる光景は、京都らしさを凝縮したような風景といえます。
「京都らしい写真を撮りたい」と思ったら、八坂の塔は外せないフォトスポットです。特に二年坂・産寧坂の方角から見た五重塔の構図は、SNSでも頻繁に見かけますが、実際に現地に立つと写真以上に美しく感動します。
この塔の創建は592年(聖徳太子の発願という伝承あり)と言われており、1440年に現在の形に建て替えられました。境内は小さくこじんまりとしていますが、塔の迫力は十分です。内部見学が可能な時期があり、2層目から5層目まで上がれます(要事前確認)。
内部公開は原則として一般公開されており、拝観料500円で内部に入れますが、不定期で非公開になることもあるため、訪問前の確認をおすすめします。狭い急な階段を上っていくので、動きやすい靴での訪問が安心です。
仁和寺の五重塔|世界遺産の境内に建つ優美な塔
仁和寺は京都市右京区・御室エリアにある世界遺産で、「御室仁和寺」として地元でも親しまれています。境内に咲く「御室桜」は京都でも遅咲きの桜として有名で、背が低くかわいらしい桜の向こうに五重塔が見える風景は格別です。
五重塔は江戸時代の1644年頃に建立されたと伝わり、高さは約36メートルと4か所の中では最もコンパクトです。ただし均整の取れた美しいプロポーションで、境内の広い空間の中に静かに立っている様子は、どこか上品な雰囲気があります。
仁和寺の五重塔は「見る塔」の中でも最も整った佇まいを持ち、心が落ち着くような静かな美しさがあります。ライトアップイベントなども開催されることがあり、昼夜それぞれに違う表情を見せてくれます。
境内は広く、金堂・御影堂・二王門など見どころが多いため、仁和寺だけで1〜2時間かけてゆっくり過ごすのもよいでしょう。嵐山・嵯峨野エリアへのアクセスも良好なので、他のスポットと組み合わせた観光にも向いています。
各五重塔の拝観情報(料金・時間・アクセス)
東寺の拝観料・拝観時間・アクセス
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 拝観時間 | 境内:5:00〜17:00(季節により変動)/ 金堂・講堂:8:00〜17:00(受付は16:30まで) |
| 拝観料(通常) | 金堂・講堂:大人1,000円 / 高校生700円 / 小中学生500円 |
| ライトアップ拝観料 | 大人1,000円(特別公開時期) |
| アクセス | 近鉄「東寺駅」から徒歩約5分 / JR「京都駅」から徒歩約15分 |
| 駐車場 | あり(有料) |
東寺は京都駅から非常に近く、旅の最初または最後に立ち寄りやすい立地です。境内への入場は無料(無料エリアあり)ですが、金堂・講堂・宝物館などは別途拝観料が必要です。五重塔の外観は無料エリアからも十分に楽しめるため、「外から見るだけ」でも十分に満足できます。
春(3月下旬〜4月中旬)と秋(11月)には夜間ライトアップが実施されることが多く、その期間は21時頃まで拝観できます。混雑が特に激しいのは桜のシーズンで、週末は開門前から行列ができることもあるほどです。
醍醐寺の拝観料・拝観時間・アクセス
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 拝観時間 | 9:00〜17:00(受付は16:00まで)/ 春の特別期間は8:30〜17:00 |
| 拝観料(通常) | 大人1,500円 / 中高生1,000円(三宝院・伽藍・霊宝館のセット券) |
| 桜シーズンの拝観料 | 大人2,500円(特別期間中) |
| アクセス | 地下鉄東西線「醍醐駅」から徒歩約10分 |
| 駐車場 | あり(有料・桜シーズンは特に混雑) |
醍醐寺は市内中心部から少し離れているため、公共交通機関を利用する場合は地下鉄東西線が最もスムーズです。京都駅から地下鉄で約20分程度かかります。広大な境内を歩き回るため、訪問時間は最低でも1.5〜2時間確保しておくと安心です。
特に注意したいのが桜シーズンの拝観料で、通常期の約1.5倍近くになります。それでも訪れる価値は十分にあるほどの美しさですが、費用面も含めた計画を事前に立てておくと良いでしょう。
法観寺(八坂の塔)の拝観料・拝観時間・アクセス
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 拝観時間 | 10:00〜15:00頃(不定休・不定期公開) |
| 拝観料(内部見学) | 大人400円 |
| アクセス | 市バス「東山安井」バス停から徒歩約5分 / 祇園四条駅から徒歩約10分 |
| 駐車場 | なし(周辺の有料駐車場を利用) |
法観寺は不定期に閉門することがあるため、内部見学を目的にする場合は必ず訪問前に確認が必要です。公式の情報発信が限られているため、現地に問い合わせるか、当日の状況を確認する方法が確実です。
外観は常に見ることができるので、「八坂の塔を背景に写真を撮る」だけなら自由に楽しめます。二年坂から塔を入れた写真を撮るなら、午前中の光が差し込む時間帯が特に美しいです。
仁和寺の拝観料・拝観時間・アクセス
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 拝観時間 | 9:00〜17:00(受付は16:30まで)/ 冬期は16:30まで |
| 拝観料(御殿) | 大人800円 / 高校生以下無料(御殿エリア) |
| 境内(伽藍エリア) | 無料(ただし霊宝館は別途) |
| アクセス | 市バス「御室仁和寺」バス停からすぐ / 嵐電「御室仁和寺駅」から徒歩約3分 |
| 駐車場 | あり(有料) |
仁和寺は、五重塔がある伽藍エリアは無料で観覧できるという点が嬉しいポイントです。御殿(宸殿・白書院など)は有料ですが、五重塔と金堂・御影堂を眺めるだけであれば無料で楽しめます。
嵐山・嵯峨野からも近いため、嵐山観光と組み合わせるルートも人気です。桜の季節(4月中旬〜下旬)は御室桜と五重塔の組み合わせが楽しめるため、例年多くの人が訪れます。通常の京都の桜より2週間ほど遅く咲くため、「桜を見逃した!」という方にも狙い目のスポットです。
1日で4つの五重塔を巡るおすすめルート
午前:京都駅出発 → 仁和寺(9:00〜10:30)
1日で4か所を巡るには、移動距離と方角を意識したルート設計が重要です。京都駅を起点に、まず北西方向に位置する仁和寺へ向かいます。
京都駅から仁和寺へは、市バス26系統「御室仁和寺」行きに乗車するのが最もシンプルなルートです。所要時間は約40分で、バス停を下りるとすぐに仁和寺の二王門が目に入ります。到着後は約1時間〜1時間半を目安に境内を散策しましょう。五重塔と御殿を組み合わせて見学するのがおすすめです。
午前:仁和寺 → 法観寺(八坂の塔)(10:30〜12:00)
仁和寺から法観寺へはバスを乗り継いで移動します。仁和寺から市バスで四条河原町方面へ向かい、そこから東山方向へ。所要時間は乗り換えを含めて約30〜40分程度を見ておくと安心です。
法観寺周辺の二年坂・産寧坂エリアは歩いてまわるのが楽しいエリアなので、少し早めに到着してゆっくり歩くのがおすすめです。午前中はまだ観光客が比較的少なく、落ち着いた雰囲気で石畳を歩けることが多いです。
昼:法観寺周辺でランチ&花見小路を散策(12:00〜14:00)
八坂の塔周辺から祇園・花見小路にかけては、京都らしいランチが楽しめる店が多くあります。湯豆腐・にしんそば・京料理の定食など、観光気分を味わいながら食事ができるお店が軒を連ねています。
花見小路は昼間でも独特の雰囲気があり、祇園の文化を肌で感じられる散策スポットです。お茶屋の格子戸が並ぶ通りを歩くだけで、京都に来た実感が湧いてきます。食後にかき氷や和スイーツを食べながら歩くのも、地元民がよくやる楽しみ方のひとつです。
午後:花見小路 → 醍醐寺(14:00〜15:30)
祇園から醍醐寺へは、市バスや地下鉄東西線を組み合わせて移動します。祇園四条駅から地下鉄東西線に乗り、「醍醐駅」で下車後徒歩約10分というルートが定番です。
醍醐寺は広い境内を持つため、14時到着で16時の受付終了に間に合わせるには、テンポよく主要スポットを回る必要があります。五重塔・金堂・三宝院を中心に、1時間〜1時間半で効率よく観覧するプランを意識しましょう。醍醐寺だけでゆっくり半日過ごすこともできる場所なので、日程に余裕があれば別日に単独で訪れることも検討してみてください。
夕方:醍醐寺 → 東寺(15:30〜17:30)
醍醐寺から東寺へは地下鉄東西線で烏丸御池まで行き、近鉄京都線に乗り換えて「東寺駅」で下車するルートが便利です。所要時間は乗り換え含めて約30分程度。
東寺は夕暮れ時の光が五重塔に当たる時間帯がとくに美しく、1日の締めくくりにふさわしい場所です。夕日が五重塔を赤く染める時間帯(16時〜17時頃)は、境内の池に映る逆さ五重塔も見られることがあり、写真好きの方には特に人気のシーンです。春・秋の特別公開期間中であれば、夜間ライトアップへとそのまま続けて楽しむことも可能です。
東寺五重塔の特別な楽しみ方
夜間ライトアップで金色に輝く五重塔を楽しむ
東寺の夜間ライトアップは、春(3月下旬〜4月中旬)と秋(11月)を中心に実施されます。ライトアップは概ね18時頃から始まり、21時(最終入場20:30頃)まで楽しめることが多いですが、年によって開催時期や時間が異なるため、公式サイトやイベント情報サイトでの確認をおすすめします。
ライトアップされた五重塔は昼間とはまったく異なる顔を見せてくれます。暗闇の中、底から照らされる光によって金色に輝く塔は、神秘的な美しさがあります。特に春のライトアップでは、ソメイヨシノと五重塔のコラボレーションが見事で、「これが見たくて京都に来た」という方も多いほどです。
桜・紅葉シーズンのベストな観光タイミング
東寺の桜は境内に約200本あるといわれており、中でも不開門(ふあいもん)前の枝垂れ桜が有名です。
最もフォトジェニックな時期は、枝垂れ桜が満開になる3月下旬〜4月上旬です。染井吉野と見頃が重なる年は特ににぎわいますが、平日の午前中は比較的ゆっくり観覧できます。
紅葉シーズンは11月中旬〜12月上旬が見頃で、境内の木々が色づく様子と五重塔の組み合わせも美しいです。秋のライトアップ期間は混雑しますが、平日の夕方以降は比較的人が少なく、落ち着いた雰囲気で楽しめることがあります。
早朝参拝で静かな東寺を体感する
東寺の境内への入場は早朝5時から可能です。早朝5〜7時の東寺は、観光客がほとんどおらず、地元の人が散歩している静かな時間帯で、ゆっくり五重塔を独占できます。
朝の柔らかい光の中で見る五重塔は、昼間の賑やかな雰囲気とはまた違う趣があります。地元に住んでいると、混雑する観光シーズンでも早朝に訪れることで静かな東寺を楽しめることを実感します。金堂や講堂は開館前のため見学できませんが、五重塔の外観と境内の雰囲気を楽しむには十分です。
新幹線から五重塔が見える座席はどこ?
東京方面から新幹線で京都に向かう場合、東寺の五重塔は京都駅に到着する直前(京都駅の約1〜2分手前)に、新幹線の進行方向右側(E列・D列側)の席から見えることが多いです。
ただし走行速度や天候、建物の影響によって見えにくい場合もあります。指定席を予約する際に意識しておくと、到着前の車窓観光も楽しめます。五重塔が見えた瞬間「京都に来た!」という感覚がぐっと高まるので、ぜひ一度試してみてください。
東寺周辺のフォトスポット3選
東寺の五重塔をより印象的に撮影できるスポットをご紹介します。
- 瓢箪池越しの逆さ五重塔:境内南側にある池から五重塔が水面に映る構図が定番
- 東寺西門前の道路沿い:五重塔全体が広くフレームに収まる定番の外観ショット
- 近鉄東寺駅ホームから:少し高い位置から五重塔を見下ろすように撮れる意外な穴場
瓢箪池は境内内部にあるため、無料エリアから撮影するには少し位置の調整が必要ですが、ライトアップ時期に訪れると池に映る五重塔が幻想的で、多くのカメラマンがシャッターを切っています。
早朝に訪れると人のいない瓢箪池越しの五重塔が撮影できるため、写真目的の方には特に早朝訪問をおすすめします。近鉄東寺駅ホームは電車を待つ時間に自然と五重塔が目に入ってくる場所で、ホームを利用する観光客が思わずスマホを取り出すシーンを何度も見かけたことがあります。
京都の五重塔に関するよくある質問(FAQ)
特別公開・内部公開はある?
京都の五重塔では、不定期に内部特別公開が行われることがあります。最も機会が多いのは東寺で、春と秋の特別公開期間中に五重塔の初層(1層目)内部が一般公開されます。
東寺の五重塔内部特別公開は年に2回(春・秋)程度実施され、期間中は心柱や四仏・四菩薩像などを間近で見られます。普段は外から眺めるだけの塔の中に入れる貴重な機会ですので、特別公開時期を狙って訪れる計画もおすすめです。
法観寺は内部見学が通常から可能(不定期休みあり)な点が他と異なります。醍醐寺・仁和寺の五重塔は内部公開の機会が少なく、基本的には外観鑑賞がメインとなります。
御朱印はもらえる?
4か所いずれの寺院でも御朱印をいただくことができます。ただし、御朱印の種類や受付場所・受付時間はそれぞれ異なります。
御朱印は各寺院の納経所・御朱印所で受け付けており、拝観時間内に参拝した上でいただくのがマナーです。東寺は複数種類の御朱印が用意されており、五重塔に関連した御朱印も人気があります。
近年は御朱印帳ごと預けて後で受け取るスタイルの寺院もありますが、京都の観光寺院では即日手書きのスタイルが多いです。参拝の記念に一冊御朱印帳を持って巡るのも、五重塔巡りをより思い出深くする方法のひとつです。
子ども連れや高齢者でも楽しめる?
4か所の中で、比較的バリアフリー対応が整っておりゆったり見学できるのは東寺と仁和寺です。境内が広く平坦な部分が多いため、ベビーカーや車椅子でも移動しやすいです。
醍醐寺は境内が広く歩く距離が長いため、体力に自信のない方は無理のないペースで見学するのがおすすめです。特に上醍醐への登山は体力が必要ですが、五重塔がある下醍醐エリアは比較的歩きやすいです。
法観寺の内部見学は急な階段があるため、小さなお子さんや足腰に不安のある方には難しい場合があります。外観を眺めるだけなら問題なく楽しめますので、状況に応じて無理のない範囲で楽しんでください。
京都の五重塔巡りまとめ
京都には個性豊かな4つの五重塔があり、それぞれに異なる歴史・雰囲気・見どころがあります。改めて整理すると、以下のような特徴があります。
東寺の五重塔は、木造建築日本一の高さと圧倒的な存在感、そして夜間ライトアップの美しさが最大の魅力です。京都駅から近いアクセスの良さも魅力で、旅の最初と最後に立ち寄りやすい場所です。
醍醐寺の五重塔は、京都最古の建造物としての歴史的な重みと、春の桜との組み合わせが素晴らしいスポットです。少し遠いぶん、「わざわざ行く価値がある」と感じていただける場所だと思います。
法観寺(八坂の塔)は、祇園・東山散策と組み合わせて楽しむのが最もおすすめです。街中に佇む姿は京都らしさの象徴で、内部見学ができる点も他と異なるユニークな魅力です。
仁和寺の五重塔は、世界遺産の広い境内でゆったりと楽しめる上品な塔です。御室桜との競演は4月中旬〜下旬の短い期間だけに楽しめる贅沢な光景なので、タイミングが合えばぜひ。
全部を1日で巡るのは少しハードですが、それぞれを丁寧に味わうと京都の歴史と文化の奥深さを実感できます。季節や時間帯によって全く違う表情を見せてくれる五重塔たちを、ぜひこの記事を参考にして巡ってみてください。

コメント